ローコスト住宅のしくみ
ローコスト住宅とは、さまざまな工程から無駄を省き、通常価格の3分の2或いは、それ以上にコストを抑えた、規格型住宅をいいます。
プランニング、価格、仕様までパックにできる理由は、資材の大量生産、均一した工法など効率的に建設することで、コストを抑えているからと言えます。
ここでは、住宅業界での一般的なそのローコストのしくみについてご説明しましょう。
建築資材を安く購入
共同購入による建築資材の仕入れ、大量購入による価格の割引など購入条件により価格を抑えて取引することが可能です。
オーダーメイドの高級材ではコスト削減にはなりません。
普段から普及している資材の大量生産、大量流通による「良い品をより安く」の概念は、現在の住宅業界で求められているものではないでしょうか。
住宅業界のコストダウンは私たち建て替えやリフォームを考えているものにも大きな影響を与えているのは周知の事実です。
資材加工の無駄を省く
ツーバイフォー加工など建築資材の共通化、効率化を図ることで一軒あたりの必要な資材加工を減らすことが可能です。これらの一貫した住宅工法は、建築資材のほか人件費削減にまで影響されています。人件費削減も、資材の無駄を省く以外にローコスト住宅の理由の1つになっています。
本社経費の削減
住宅施工に必要な職人さんの配置は削ることは出来ません。
その現場サイドは別にして本社の管理部門(総務、経理、設計等)の縮小は、現在施工件数が少なくなっていることを考慮すれば一番重要な課題と言えます。
人件費削減こそ最大のローコスト住宅のしくみであると言えます。
シンプルなつくりに
無駄を省いたシンプルなつくりにすることでローコストが図れます。例えば、凹凸のない構造、限られた素材の絞込みなど。シンプルイズベストと言われるようにシンプルプラン、シンプル構造、そしてシンプル空間が「ローコスト住宅」の予算を可能にしていると言っても良いでしょう。
建築資材のアウトレット
衣類や家電にもアウトレットがあるように住宅設備関連にもアウトレットでローコスト住宅を実現している場合があります。キッチンやユニットバス、トイレなど、人気がない商品や型落ち商品を大量一括仕入れして価格を抑える方法もあります。
下請け業者への価格
資材関連だけでなく下請け職人の外注費を押さえその代わり発注を次々与えるような方法もあります。どの業界にでもありそうな方法です。
ローコストもこのようなからくりがあることを忘れないで建て替え、リフォームに取り組みたいものです。