家ができるまで
地盤調査
地盤調査(じばんちょうさ) とは、建物を立てる際に必要な土地の性質の把握などを目的として、地盤を調査することです。 この調査により、地盤強度などが判明し、構造物の設計が行えるようになります。もし施工業者が、地盤調査を行わずに基礎の種類を選んでいるなら問題があります。地盤調査は必ず行ってください。地盤調査の結果、地盤に大きな問題がなければそのまま工事が始まります。
杭打ち・コンクリート注入
前項のように地盤調査を行います。その地盤調査の結果、地盤が弱い場合、杭を打ち込んだり、地盤を改良したりするなどの補強工事が行われます。ちなみに、ここの現場では、20本以上打ち込んで、地盤の補強工事を行いました。
地業工事(基礎工事)
ここでは基礎の形に合わせて地面を掘り、割栗石(わりぐりいし)(12~15㎝ほどの砕石)を敷き詰め、その隙間に目潰し砂利と呼ばれる砂利で埋め重機を使って締め固めします。機械を使って締め固めをする事によって石が地面に沈みこむのを防ぎます。その上に地面から建物に湿気が伝わらないように防湿シートというビニールのシートをしきます。
コンクリート流込み(基礎工事)
次に、コンクリートを流し込みます。これは強度を求めているものではないため、通常、業者によっては施工しないこともありますが、本来基礎の精度を上げるためには必要なもの。レベルコンクリート(捨てコンクリート)の有無は、工事用図面の中の基礎配筋図、矩計図、仕様書などに記載されています。無用な心配を減らすためにも、レベルコンクリート(捨てコンクリート)は施工してもらうようにしましょう。
異状鉄筋・配筋
手作業が多い工程なので、職人さんの力量によって配筋の出来上がり具合は大きく異なります。現場の管理者や、社内検査、第三者機関が現場のチェックを行う項目にはほとんど配筋検査が入っています。重要です。
型枠
ベタ基礎 配筋に問題がなければコンクリートを流し込みます。基礎の形状は、逆Tの字をしている「布基礎」か、底面を全てコンクリートで埋めた「ベタ基礎」の2つ。阪神淡路大震災以降は、強度の強いベタ基礎を採用する一戸建てが多いようです。
ベタ基礎
コンクリートは、ベース(底面)と立ち上がりの部分を2回に分けて打つのが一般的。1回で打った場合、コンクリートの継ぎ目ができないために水が入りにくく、強度の低下が少ないというメリットがあります。施工には技術が必要になります。写真は、1回打ちです。
型枠を外す
コンクリートは温度と湿度で硬化時間が変わってきます。一定の養生時間経過後に型枠を外します。
土台
基礎の上にそのまま土台(木材)を置くのではなくて、基礎パッキン(土台と基礎の間、写真の黒色の部分)を入れてます。換気口を設けないことにより、基礎の一部を欠くこともなく、強度を下げません。加えて、基礎と土台が接しないため、基礎コンクリートが吸った水分を土台に伝えません。(土台はヒノキ乾燥材使用)換気口を設ける工法に比べ、通気効果は約2倍、耐震効果は約3倍と言われています。
棟上
基礎の上から躯体が屋根構造まで達し、いわゆる棟が上がる工程をいいます。初めて家を建てることを経験する施主の方は、基礎部分を見て狭く感じ、「こんなものなのかな?」と内心思うのが一般的です。
しかし、建て方が始まり、夕方頃には、組み上がった躯体(骨組み)を見て今度は「えっ? こんなに大きかったかな?」などと、一喜一憂する工程でもあります。使用している構造材は、杉、ヒノキの無垢材(乾燥材)と集成材を使用。工法は2×4ではなく、将来の間取り変更(増改築等)が容易にしやすい在来軸組み工法です。
防腐・防蟻処理
土台と外周部(高さ1メートル以上)に防腐・防蟻処理を施します。(写真では、臭いがほとんどなく、発ガン性、催奇形性などの安全性が確認されている安全性の高い薬剤を使用。)
外壁
防水フェルトとラス網を建物全体に敷き詰めます。そうする事により湿気の侵入と外装材の付着強度を高めてひび割れのしにくい建物が出来ます。
内壁(ユニットバス)
建物の内側(天井/床/壁)には断熱材を敷き詰めます。写真では、ユニットバスの据え付けるヵ所になります。前項でも触れた『土台』。基礎パッキンによって土台と基礎が離れているのが確認できます。
内壁(居室)
室内側の壁について、断熱材を床から壁から屋根まで、建物本体に外の熱を伝えないように、断熱材を敷き詰めます。
場所によっては、筋交いは、柱と柱の間に斜めに入れるため、壁に充填する断熱材が筋交いがじゃましてて入りにくく、断熱材をうまく連続的に入れることができませんそういった場所に、9㎜厚の面材耐力壁(筋交いなし)を使用してます。
使用している建材、断熱材、接着剤、塗料、壁紙など、その他木質建材は全てホルムアルデヒド発散建材規制対象外
プラスターボード
火炎の燃焼のないプラスター(石膏)ボードで内装の下地を作ります。内装の仕上げを行う際は目地やビス部分に割れが起こらないようシーラーで補強を施します。
完成(外観)
モルタル壁。セメントと砂を混ぜ合わせて、水で練ったものです。継ぎ目の無い壁面が作れ、耐久性や耐火性、耐水性にも優れている。
弱点として、モルタルの性質上、乾燥硬化する為、クラックが入りやすいが、通常3回程度に分けて塗り亀裂が下地(防水層)まで通らないように施工します。弾力性のある塗料を選んで塗装するのも効果あり。(フッ素樹脂系塗料使用)外壁材には、耐久性、耐火性、耐水性以外にもデザイン性や施工性が求められますので、塗料が持つ光沢や重厚感が際立って見えます。
内観(キッチン)
キッチンに造り付けのカウンターを取り付け、自然塗料で木の質感を建材建具の配色に合わせて作りました。
その他
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